筋膜損傷

明けて平成26年。

母にとって昨年同様、じっと痛みをこらえて安静にしているだけの正月だった。

私にとってもただ母を介護していたことしか思い出せない正月。

副社長が「返事をする」と言ったがアテにできるのか、無意味な長い待ち時間。

それも終わるとまた病院通いが始まるだけ、そんな意味しかなかった正月休み。

 

デイサービス利用停止後から通い始めた整形医院は個人開業だけど立派な佇まい。

車椅子専用駐車スペースも数台分あるし、完全バリアフリー。リハビリ科もある。

「リハビリ体験でまだ肉離れが治りきっていない右腿を揉まれた。

 そこから痛みも強くなっていった」母は一生懸命に説明をする。

どこかで証言をして欲しい、母にすればそのようなことではない。

とにかく痛みを取り去って欲しい、治療に役立てて欲しいただその一心である。


けれど医者は「自分が立ち会っていた訳でない、因果関係・原因については何とも言えない」と、

骨密度がどうとか、骨粗鬆がどうとかばかりで母の話を聞き直して詳しく確認をしようとしない。

原因が分からない時こそ患者の話を聞き、それを治療に反映させるのが医者の務めの筈なのに…。

 

肉離れの時に往診を頼んだ医師にも診察を受けてみようということになった。

駐車場もなくバリアフリーでもないテナントの医院だけれど、

くどい年寄の話も面倒臭がらずにじっと聞いてくれる先生で、

パーキンソンの神経内科の紹介状もここに頼んだ経緯がある。

 

母はここでも一生懸命に状況を説明する。

「圧迫を受けたことで筋膜が損傷したのだろう」と診断。

「マイクロ波を照射してみてはどうか」と提案があった。

それがどれ程の効果があるものなのか見当もつかないが、

なにより私達の話を聞き、それをもとに診断してもらえたことに救われる思いがあった。

 

医院の前に別の車が止まっていると、隣のスーパーの駐車場から移動しなければならない。

それでもマイクロ波をあててもらいに行こうと、1月は二つの医院を掛け持つことになり、

次第にそちらの方が中心になっていくことに…。

 

本社会談の再要請の返事。

年末年始の休みを挟みひと月程待っても、副社長からの連絡が来る気配はありませんでした。

 

     子守唄ポインセチアは何時眠る