私から介護計画の作成を依頼された新センター長。
「このセンターでの利用は一旦終了したものと聞かされているのですが」と。
契約書の[契約の終了]の項には、
通所が一定期間、途切れた場合についての規定などは特に記述がなく、
[利用者からの契約の解除は文書の通知をもって成立する]とあって、
[事業者からの契約の解除も文書の通知をもって成立する]ともある。
センター長の処置が原因で傷害を負ったとして苦情を申し立て、
文書で意見交換は行ったが、契約を終えるといった話ではない。
だが新センター長はというと、
「契約の終了の項目は、利用者から終了を申し出る場合の手続きが書かれているもので、
事業者側からの契約解除についてではない」などと、やはり一筋縄ではいかない模様。
料金精算の連絡放置に続き、おぼつかない契約内容の講釈。対応を受ける相手次第では、
この時点で不興を買い、収集のつかない事態に陥ったとしても何ら不思議のない状況だ。
だが、この新センター長はというと正に立て板に水、悪びれた様子は微塵もない。
契約は現在も有効であることを我慢強く説得し、ようやく
「全てはケアマネージャーを通じて手続きをしてもらいたい」と返事を引き出すことに成功した。
[利用者の日常生活全般の状況・希望に沿い、通所介護計画を作成し利用者と家族の同意を得る]
との条項に則り、現在の母の体力に沿った計画の作成を改めて要望したのだが、新センター長は
「現在は定員が一杯に埋まっており、申し込みがあっても待機が必要な状況で…」と返してきた。
新センター長に一連の事情を理解させ、前センター長との面会の手筈を整えるよう説得をする。
そのためには、先ずは落ち着いて話せる座を設けなければならず、その名目が介護計画作成で、
それが契約条項に則った依頼となってくると、本社としても拒否はできないはず。ではあるが、
これ程まで手順が込み入り、しかも、最初の段階で手間取っている。もはや雲を掴むかの如く、
先行きなど読みようもない。
「待機があっても構わない、ケアマネージャーを通じ利用再開を申し込み、順番を待つ」と伝え、
私は通話を終えた。
ころがせば蟻の玉から盆の菓子