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2015年

11月

01日

事業所選びの条件

3月末、新年度の直前、ケアマネージャーの引き継ぎが行われた。今回の担当替えは、

私にとって、デイセンターとのやりとりに直接関わった人間を手元から引き離される

意味しかなく、後味の悪さば拭いようもなかったが…。

 

旧担当には<副主任>との肩書きがあったが、新担当にそういうものはない。

年齢は私と同じ位か、もう少し上なのかという感じだが、よくは分からない。

ジャージ服の二人のふくよかな後姿は見分けがつかない位、よく似ているが、

似ているのは体型だけで、話をした印象は少し違ったものがあった。

 

これまでのケアマネージャーはこちらが何か話し出すと、その話が終わる間もなく

「こういうことですね」と早々に内容をまとめ直し、自分なりの理解を伝えてくる。

言葉が的を得たものなら、何も言うことはないのだが、どこかに早合点があったり、

ニュアンスが違っていたりすると「そうではなくて…」と話し直す必要に迫られる。

それがどうにも噛み合わず、問答合戦になっていき…、といったことも間々あった。

 

それに対し、新担当はそれが自分の役割として聞くべきテーマであろうとなかろうと、

こちらの話が終わるまでは顔を見てうなずきながら、とにかくじっと聴き続けている。

そして、その内容が自分の裁量のことではないと思う場合には

「それは困りましたねえ、どうしましょうか」そんな風に言う。

 

話の聞き方だけで信頼が成立する訳でもないが、この新担当の人柄が幸いしたか、

母は比較的、抵抗感なく今回のケアマネージャーの交代を受け入れたようだった。

人間的にも相性が合い信頼の置ける人なら、長く担当を続けて欲しいものだが、

定期的に担当替えを行う事業所に対しては、そのようなことは望むべくもない。

 

要介護認定を受け、民間の居宅介護支援事業所でケアマネージャーを決め直すとなったとき、

ズラッと並ぶ事業所の一覧を見せられ「この中から一つを選べ」と言われた。判断もつかず

「不都合があっても文句は言わないから」と、それまで担当だった地域包括支援センターの

ケアマネージャーに選んでもらったのが市内でも老舗で支所展開も堅実なこの事業所だった。

 

「要介護者が退院後にデイサービスなどの利用が上手くいかず、回復訓練が中断したりすると、

 リハビリの再開を目的に、入院時の回復状況を病院に確認しにくるケアマネージャーもいる」

病院の地域連携室のスタッフはそう話した。

 

ケアマネージャーがどの位、その地区に腰を据え、親身な取り組みを続けていけるか、

職場環境によって差が出ないはずがない。この次、ケアマネージャーを選び直す時は、

今とは逆に、むしろ規模の小さな事業所、地元に密着し、例え、何か失敗があっても

移動など簡単に<持ち場>を放棄できない環境で覚悟を持って担当を引き受けている

ケアマネージャーを選ぶ。それが、今回のケアマネージャー交代で得た教訓となった。

 

     春陰のやどかりが居るポリバケツ