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2015年

3月

01日

利用停止・通院開始

体験利用から一週間経ち、次の火曜日。母の右大腿部の違和感は相変わらずで、

「むしろ少し強くなっているような…、今日は休む」となり、欠席することに。

「次回の通所については復調の様子を見ながら決める」と連絡を入れたのだが、

 

結局これ以降、再開を実現する日が訪れることはなく、このデイサービスでの

リハビリは2回の通所をもって終了することになる。

 

それからも、母の右足は時計を巻き戻すかのようにじわじわと痛みが強まり、

その週末には、立ち上がることさえ苦痛を訴える程、状態が悪化していった。

ついには「どこか通いやすい整形を探して、連れて行って」と言い出す始末。

 

通いやすい整形…。

肉離れの時に往診を頼んだ医院はバリアフリーの設備も駐車場も整っていなかったり、

総合病院は家から近いとはいえず、駐車場から診察室まで移動も手間が要ったりとか。

車から降りて直ぐに診察室に入れる設備が整っているところ、

待ち時間でも車内で横になって待っていられるようなところ。

そういう整形医院を探してくれ、と言う訳で…。

 

「個人開業だが設備も整っていて、丁寧に看てくれる先生」と知人から紹介を受けた整形医院。

体験利用から二週間以上が経過した初診日には、更に痛みが強まり、診察台に寝ることにすら、

看護師の介助が必要なまで状態が悪化していた。

 

確かに医学的な専門知識、骨密度やら骨粗鬆やら、新しい治療方法など説明は大変丁寧だったが、

それがそのまま患者の話を聞く丁寧さにも反映されるとは限らない、効果的に治療に反映させて

欲しいと、こちらが話す経緯も、どうにも言葉が届いてないようで心許ない、そんな医者だった。

 

レントゲン検査の結果、骨には異常なし。

母は痛みが悪化し始めたデイセンターでの経緯を賢明に説明する。だが医師からは

「自分はその現場にいた訳ではないので、因果関係については何とも言えない」と。

 

『交通事故に遭った場合と同じことだった』と思っていた。

その場で直ぐに怪我などなくても、強い衝撃を受けたり体のどこかに違和感があれば、

日にちが経ってから症状が現れることもあるので、とにかく医師の診察を受けておく。 

そんなこと十分に知っていた筈なのに…。

リハビリを再開し、生活を戻すことに気が逸り過ぎていたのか、私はこの局面で母に、

その教訓をいかすことができなかった。

 

転倒骨折、パーキンソンと診断され、肉離れから半年を掛け、再び杖歩行が可能となり、約2か月。

この時間が母の人生において、人の手助けを借りることなく自力で移動が叶った最後の時となった。

回復傾向にうかれていた自分が、ただ苦々しく思えるばかりだった。

 

   浮雲にまた蟷螂(とうろう)が乗りそこね