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2015年

9月

21日

医療過誤法律相談

県の弁護士会のホームページ・取扱分野「医療事故・患者側」の一覧から順番に事務所を

問い合わせゆき、弁護士選びに取り掛かかった。そして、県内でも医療事案の取り扱いが

最も豊富だという事務所に2週間程の待ちで、相談日は3月に入ってからの予約となった。

料金は初回1時間5000円、2回目以降は30分5000円。

 

センター側のこれまでの発言録は重要であるが、それを覆してきているので、

それ以外の<材料>として、カルテの写し・診療明細・デイサービス連絡帳。

そして、代理人が送付してきた通知書そのものである。

 

この連絡帳と通知書での発言を整理すると「(処置を受けた二日後も)格段変わった様子が

なかった」とする通知書の発言に矛盾が出て、その時点で既に、状態悪化の兆候があったと、

観なければ辻褄が合わない事柄が多々ある。つまり、責任の可能性を認めていた以前までの

発言こそが、施設責任者としての当然の見識だった。以上の主張を認めさせるアドバイスを

聞きに来たのだ。

 

事務所は、こじんまりとした7階築のオフィスビルのフロアを借りきる落ち着いた雰囲気で、

私より一回り程も年長で柔和な面持ちの弁護士とは、余計な緊張もなく相談に入っていけた。

 

相談の結果…。

このデイサービスのセンター長は自分の言葉に責任を持たず、理学療法士として見識も低く、

提供されたサービスは粗悪で誠実さに欠けていた。そう証明することと、そのセンター長の

措置によって、母の右大腿部が悪化したと証明するのは別の作業になる。

 

「責任は認められない」と賠償を拒否された。そこで裁判に持ち込み、主張を認めさせ、

損害賠償を勝ち取るには、訴える私達に「施設の落ち度により状態が悪化した」とする

<医学的見地に基づく立証責任>が求められる。それが可能か、費用回収のことも含め

判断しなければならない。

 

<医学的見地に基づく立証責任>とは、医師の診療記録を用いた医師による証明ということ。

つまり<痛み>とあっても、右大腿部との関連性も不明瞭な連絡帳のメモ書き程度のものは、

医学的な立証の材料足り得ない。最終的には当事者の証言に頼る必要に迫られ、内容証明で

それを否定してきている以上、診察を受けた病院のカルテが判断の基準となる。

 

 弁護士は理路整然と淡々と分析を述べてゆく。そして、そのカルテに目を通しながら

 裁判はやってみなければ分からないが、決して低いハードルではない」と前置きし

「通常の民事裁判の勝訴率は7割程はあるが、医療事案はそれが2~3割まで落ちる」

「難しいのですよ…」と。

 

法律に関して素人とはいえ、私の五十歳を超え、世間も人の二面性もそれなりに見てきて、

おおよそ、その辺りの察しはついていた。だからこそ、このデイセンターとの交渉の際は、

立会人が必要と直感し、センター長から正直な証言を引き出すことに苦心してきた。だが、

改めて現実を告げられ<理不尽>という感情を抑えられず、抗っている。

走り去る装甲車を竹槍をもってでも止めんと、とわりつく歩兵の如く。

この時の私は、そんなことを考えながら相談時間の経過を確認していた。

 

     貨車見たし枯野にたぎるもの見たし