「最寄りの施設で」と、言われたリハビリの再開をどうするか…。
指定難病患者には医療費助成制度がある。認定を受けると、その診療は一定額以上の
医療費の負担が免除され、薬の処方や訪問看護・訪問リハビリなどもその対象となる。
『訪問リハビリを頼むか、設備の整った医院へ通院するか…』と思案していたところ
「つい最近、リハビリ特化型のデイサービスセンターが近くに開設した」という話を
ケアマネージャーが持ってきた。
入浴や食事ケアのないリハビリ中心のプログラムで、拘束時間も短い。行ってみると、
通り慣れら通り沿いのテナントの一階がそのデイサービスセンターに改装されていた。
50㎡程のスペースの間口に10人程が座れるよう、テーブルと椅子が置かれており、
奥には間仕切りでトイレや事務室、壁沿いにリハビリ用の専用器具が並べられている。
応対に出てきたのは、30歳に届くかどうかという上背180㎝程の柔和な青年。
この理学療法士の青年が施設の管理責任者・センター長、との自己紹介を受けた。
一度の受け入れは10名まで。要介護者場合、一日の利用は3時間。送迎にて通所し、
バイタルチェックで体調確認の後、途中、休憩を挟みながらスタッフのサポートの下、
専用の器具を用い、実質2時間のリハビリや生活行為の訓練を行う。午前又は午後の
時間帯を選び、週に2回位の間隔での通所が一般的な利用形態だという。未だ若いが、
センター長の人柄は実直で好感が持てそうである。
こちらも、これまでの母の経緯をおおまかに説明すると、
「定員にはまだ空きがある、体験利用に来てみないか」と案内を渡された。
開業して間もないためか、案内はコピー用紙に刷られた簡単なものだった。
デイサービスは<医療>ではないので、指定難病患者であろうが料金に助成はなく、
母は介護一割負担。だが「送迎付き」の条件が魅力で母に提案してみようと思った。
「お前がいいと思うのなら、異存はないよ」と母はすんなりと提案を受け入れたが、
体験利用の参加や通所は猛暑の8月を控え、9月から始めようという運びになった。
どのバラも褒めつつ母は愁いがち