医療調査同意書

4月に入り、医療調査のための同意書が送付されてきた。

発送主は損保会社で「代理人からの指示のため」とある。この件は、その代理人から

事前通告も受けており、損保会社が直接、医院に出向き治療の経緯を確認するようだ。

こちらも傷害を負ったとして苦情を申し立てる以上、医療調査もやぶさかではないが、

それが経緯がすり替えられたことにより必要となった調査となると、そうはすんなりといかない。

 

問題にしているのは初通所の体験日に受けた処置であって、二日後、正式利用が始まった時には

状態悪化の兆しが出始めていたとセンター長から同意を取り付け、それを前提に話を進めてきた。

しかし、センターは代理人を立て、これまで認めてきたことも全て取り消し、

「本利用日にも、格段変わった様子はなかった。全く非はない」と主張する。

そして、提出した診断書では体験日以降の傷害の状況把握が不足だと、調査を要求しているのだ。 

 

通所介護のデイサービスとはいえ、理学療法士が管理責任を務めるリハビリセンター。

信用して処置を任せ、証言を得た。それを自分達自身が記した連絡帳の記述とも矛盾する話で、

いともアッサリ合意を破棄し、事実は正規医療機関への調査で確認させろとは、医療人として

風上にも置けない者ども。これ程、人を馬鹿にしたようなことがあるか。

 

医療調査の拒否は交渉の終了を意味する。だが、同意したところで、状態悪化が体験日直後から

始まっていたとの確認に至らなければ、どの道、訴えは退けられることになる。センター長との

合意を反故にされた上での調査などは、彼に非がなかったことへの理由付けにされるだけなのだ。

 

事態を好転させるには、センター長が翻してしまった見解をもう一度元に戻させるしかない。

だが、弁護士を介した発言を覆すなどは「自分は嘘を吐いていました」と認めるようなもの。

容易く期待できることではない。

 

だが人のすること、その未来に<絶対>というものはない。今直ちに適当な方策がなくても、

今後、センター長に発言を修正させる思いがけない展開が<絶対>にないとは言い切れない。

 

こちらは「検証会談においての合意が、先ずは尊重されるべき」との立場を主張する。

その意思は口頭などではなく、真実の経緯を添えた文書できちん伝える。そうすれば、

それに対してのセンター側の現時点での言い分も回答文書に記され、返ってくるはず。

再度、それを確認するまでは、同意書の提出は一旦保留。

 

その場の雰囲気に押し切られ、消化不良のまま終えてしまった対本社会談が思い返される。

ここまで翻弄し尽くされ、その上、ただ言われるがままの手続きに従ってなどいられない。

可能性の如何に関わらず、自分で考え、やれると思ったことを全てやり切り、事を終える。

それ以外に、この状況の端緒を開く手段はなかろうと思われた。

 

      青芝に起てばよろけて流人めく